高齢者に優しい廊下リフォーム|段差解消とバリアフリー化のコツ
廊下の段差で転倒しそうになったご経験はありませんか?わずか2cmの段差でも、高齢者にとっては大きな転倒リスクとなるんです。埼玉県飯能市で内装仕上工事を手がける株式会社オオツキのスタッフとして、これまで数多くのバリアフリーリフォームに携わってきた経験から、廊下の段差解消と安全性向上のポイントをお伝えしますね。※価格は相場としてご紹介しています。
廊下のバリアフリー化が必要な理由
高齢になると、視力の低下や筋力の衰えから、若い頃には気にならなかった段差でつまずきやすくなってしまうんですよね。実際、ご自宅の廊下は毎日何度も通る生活動線の中心部分ですから、ここの安全性を確保することが転倒事故の防止に直結するんです。
そうなんです。特に夜間のトイレへの移動時などは、暗い中で段差につまずいて転倒し、大腿骨骨折などの重大な怪我につながるケースも少なくありません。だからこそ、早めのバリアフリー化が大切なんですね。
バリアフリーリフォームで改善できる主なポイント
廊下のバリアフリーリフォームでは、次のような改善が可能です。
段差の解消は、玄関から廊下、和室と廊下の境目など、つまずきやすい箇所の段差をなくす工事です。床面の調整やスロープの設置により、車椅子でも楽に通行できるようになります。
手すりの設置により、歩行時の安定感が高まり、転倒リスクを大幅に軽減できるんですよ。廊下に連続した手すりを取り付けることで、移動時の安心感が格段に向上します。
照明の改善も重要なポイントですね。センサー付きのフットライトや間接照明を設置することで、夜間でも足元を安全に照らすことができます。
床材の変更では、滑りにくい素材に張り替えることで、転倒防止効果が期待できます。フローリングの反射を抑えた素材選びも大切なんです。
廊下の段差解消工事の種類と費用
小規模な段差解消
2cm程度の小さな段差であれば、比較的低予算で解消できます。床面の調整や固定式スロープの設置により、費用は2万円から5万円程度で対応可能なんですよ。
取り付けに工事を伴わない据え置き式の段差解消板やスロープもありますが、介護保険の住宅改修費の対象外となる点には注意が必要です。
玄関など大きな段差の解消
玄関や浴室入口など、段差が大きい場所の解消工事は5万円から15万円程度の費用がかかります。床の高さを調整したり、緩やかなスロープを造作したりする工事が中心となりますね。
スロープの勾配は1/12以下(1m進んで3cm以下の高低差)が理想的で、車椅子でも安全に通行できる基準となっています。
段差解消の費用相場
|工事内容|費用相場|備考|
||||
|小規模段差解消(2cm程度)|2万円〜5万円|床面調整・固定スロープ設置|
|玄関等の大きな段差解消|5万円〜15万円|床上げ・造作スロープ設置|
|床材の張り替え(滑り止め対策)|10万円〜30万円|素材により変動|
手すりの取り付けポイントと費用
廊下への手すり設置は、転倒防止の基本中の基本といえます。両手が塞がっている時でも、手すりがあれば安心して移動できますよね。
手すりの設置場所
廊下、階段、トイレ、浴室、玄関といった主要な生活動線に連続して設置することで、移動時の安全性が格段に向上するんです。特に廊下では、壁の両側ではなく片側でも十分効果がありますが、より安全性を高めたい場合は両側設置がおすすめですね。
手すり設置の費用相場
手すりの設置費用は、場所や長さによって変わってきます。
|設置場所|費用目安|備考|
||||
|廊下・階段|5万円〜3万円|1箇所あたり|
|浴室・トイレ|2万円〜5万円|1箇所あたり|
廊下に3〜4mの連続した手すりを設置する場合、工事費込みで4万円から8万円程度が一般的な相場ですね。下地の補強が必要な場合は、追加で費用がかかることもあります。
手すりの高さと位置
手すりの取り付け位置は、使用する方の身長や歩行状態によって調整が必要なんです。一般的には床から75cm〜80cm程度の高さが標準とされていますが、実際に使われる方に合わせた高さ設定が大切ですよね。
そうなんですよ。私たちオオツキでは、現地調査の際に実際に使われる方の動作を確認しながら、最適な位置をご提案させていただいています。
廊下幅の確保と車椅子対応
バリアフリー法の基準
車椅子や介助者がスムーズに通行できるよう、廊下幅は最低でも80cm以上の確保が推奨されています。ただし、これは最低限の基準で、実際には用途に応じてより広い幅が必要になるケースも多いんですね。
一般的な住宅では90cm以上、車椅子の使用を想定する場合は120cm以上が理想的です。バリアフリー法の建築物移動等円滑化基準では、廊下幅を120cm以上と定めています。
車椅子のすれ違いを考慮した幅
車椅子同士がすれ違うことを想定する場合、廊下幅は180cm以上必要となります。ただし、一般住宅でここまでの幅を確保するのは難しいケースが多いので、50m以内ごとに140cm角以上の転回スペースを設けることで対応することも可能なんですよ。
既存住宅のリフォームでは、構造上の制約から廊下幅の拡張が難しい場合もありますよね。そんな時は、動線の見直しや家具の配置変更など、別の方法で使いやすさを向上させる工夫も大切です。
滑りにくい床材の選び方
廊下の床材選びは、転倒防止の観点からとても重要なポイントなんです。特に高齢者の場合、わずかな滑りでもバランスを崩しやすいですからね。
おすすめの床材
クッションフロアは、適度な弾力性があり、転倒時の衝撃を和らげる効果が期待できます。また、滑り止め加工が施された製品も多く、価格も比較的リーズナブルなんですよ。
コルクタイルは、天然素材ならではの温かみと、優れた防滑性、クッション性を兼ね備えています。足への負担も少なく、高齢者に優しい床材といえますね。
カーペットやタイルカーペットも、滑りにくさという点では優れています。ただし、車椅子の移動を考慮する場合は、毛足の短いタイプを選ぶことが大切です。
フローリングの注意点
既存のフローリングは、光の反射で眩しく感じたり、濡れると滑りやすかったりする場合があります。バリアフリーリフォームの際は、滑り止めコーティングを施すか、滑りにくい床材への張り替えを検討されることをおすすめしますね。
照明計画と転倒防止対策
夜間の転倒事故を防ぐには、適切な照明計画が欠かせません。そうなんです。特に寝室から廊下、トイレへの動線は、センサー付き照明の設置が効果的なんですよ。
センサー付きフットライトの活用
人感センサー付きのフットライトを設置すれば、夜中のトイレ移動時でも自動で点灯し、手探りでスイッチを探す必要がなくなります。両手が塞がっている時でも安心ですし、転倒などの危険を回避できるんですね。
寝室や廊下の主照明を点けると、明るすぎて目が覚めてしまい、その後眠れなくなることもありますよね。フットライトなどの補助照明なら、光の刺激を抑えつつ、足元を安全に照らすことができます。
照明の配置と明るさ
照明は、ただ明るければ良いというものではないんです。年齢によって光の感じ方が変わることを考慮し、主照明の光が直接目に入らないよう、壁に当てる間接照明を設けたり、照度を調整したりする工夫が必要ですね。
階段などでは、あえて陰影をつけることで段差を認識しやすくする場合もあるんですよ。照明の高さ、角度、位置によって見え方が大きく変わるので、プロの目で最適な配置をご提案させていただいています。
段差プレートとスロープの選び方
DIYでできる段差解消
ホームセンターや通販で購入できる段差プレートやスロープを使えば、簡単に段差を解消することも可能です。5cm〜15cm程度の軽微な段差なら、置くだけで設置できるゴムスロープがおすすめですね。
ただし、据え置き式の製品は介護保険の住宅改修費の対象外となるため、費用面でのメリットは少ないかもしれません。また、固定されていないと動いてしまい、かえって危険な場合もあるんです。
スロープの勾配と長さ
スロープの設計では、段差の高さ÷スロープの長さで勾配を計算します。車椅子利用を想定する場合、勾配は6〜8%以下が目安となっています。
例えば、10cmの段差を解消するなら、125cm〜166cm以上の長さのスロープが必要という計算になりますね。幅は通常60cm以上、介助を考慮する場合は80cm以上がおすすめです。
市販スロープの種類と価格
|素材|価格帯|特徴|
||||
|ゴム製|3,000円〜15,000円|滑り止め効果が高い・室内外兼用|
|アルミ製|10,000円〜50,000円|軽量で持ち運び可能・高強度|
|樹脂製段差プレート|1,000円〜8,000円|安価・軽微な段差向け|
|コンクリート製|30,000円〜|常設向け・高耐久|
市販品を選ぶ際は、耐荷重や滑り止め性能、耐水性などをしっかり確認することが大切ですよ。
介護保険と補助金の活用方法
介護保険の住宅改修費
要支援または要介護認定を受けている方は、介護保険の住宅改修費を利用できます。支給限度額は20万円で、実際の工事費用の9割(または8割・7割)が支給されるんですね。
つまり、最大で18万円の補助が受けられるということです。この制度を使えば、手すりの取り付けや段差の解消工事の費用負担を大幅に軽減できますよ。
対象となる工事内容
介護保険の住宅改修で対象となる工事は、次のようなものです。
手すりの取り付けでは、廊下、階段、トイレ、浴室、玄関、玄関アプローチなどへの設置が対象となります。転倒防止や移動補助を目的とした工事ですね。
段差の解消では、敷居を低くしたり、廊下のかさ上げ、固定式スロープの設置などが含まれます。ただし、工事を伴わない据え置き式の段差解消板は対象外なので注意が必要です。
床材の変更や引き戸への変更なども、介護保険の対象となる場合があります。
埼玉県飯能市の補助金制度
飯能市では、介護保険とは別に独自の補助金制度も用意されているんですよ。
飯能市住宅リフォーム事業補助制度では、20万円以上のリフォーム工事に対し、工事費の10%が補助されます。市内業者が施工した場合は上限40万円、市外業者なら上限10万円となっていますね。三世代以上の同居・近居となる場合は、さらに一律10万円が加算されます。
重度障害者居宅改善整備費では、工事費用の66%、上限24万円が補助される制度もあります。
これらの補助金は予算額に達すると終了してしまうので、早めの申請がおすすめですね。
リフォーム業者の選び方
廊下のバリアフリーリフォームを成功させるには、経験豊富な業者選びが重要なんです。そうなんですよ。介護保険の申請手続きにも精通している業者なら、スムーズに進められますからね。
確認すべきポイント
施工実績は、バリアフリーリフォームの経験が豊富かどうか、実際の施工事例を見せてもらうことが大切です。写真だけでなく、どのような工夫をしたのか具体的に説明してくれる業者が安心ですね。
介護保険申請のサポート体制も重要なポイントです。ケアマネージャーとの連携や、必要書類の準備など、申請手続きを支援してくれる業者を選びましょう。
現地調査の丁寧さにも注目してください。実際に使われる方の動作や生活習慣を確認しながら、最適なプランを提案してくれる業者がいいですよね。
アフターフォローの体制も確認しておきたいポイントです。工事後に不具合が出た場合の対応や、定期点検の有無なども聞いておくと安心ですよ。
地元業者のメリット
埼玉県飯能市にある株式会社オオツキのような地元業者には、いくつかのメリットがあります。
地域の補助金制度に詳しく、申請サポートがスムーズなこと。何かあった時にすぐ駆けつけられる距離にあること。地域の気候や住宅事情を熟知していること。こういった点が、リフォームの満足度を高めるポイントになるんですね。
また、飯能市の補助金制度では、市内業者に依頼した方が補助額が大きくなる場合もあるんですよ。
よくある質問(FAQ)
Q廊下のバリアフリーリフォームにはどのくらいの期間がかかりますか?
工事の規模にもよりますが、手すりの取り付けだけなら1日、段差解消と床材の張り替えを含む場合は3日〜1週間程度が目安となります。大規模な工事の場合は、事前に仮住まいの必要性も含めてご相談させていただきますね。
Q賃貸住宅でもバリアフリーリフォームはできますか?
賃貸住宅の場合、まずは大家さんや管理会社の許可が必要です。取り外し可能な手すりや、据え置き式の段差解消プレートなら許可が得やすい場合もありますが、床材の張り替えなど原状回復が難しい工事は断られることが多いですね。介護保険の住宅改修費は、賃貸でも条件を満たせば利用可能なので、まずはケアマネージャーに相談されることをおすすめします。
QDIYで段差解消はできますか?
市販の段差プレートやスロープを使えば、DIYでも簡単に設置できます。ただし、据え置き式の製品は介護保険の対象外となりますし、固定されていないと動いてしまう危険性もあるんです。また、適切な勾配や幅の計算、滑り止め対策なども必要なので、安全性を考えるとプロに依頼されることをおすすめしますね。
Q手すりの色や素材はどう選べばいいですか?
手すりは毎日触れるものなので、握りやすさが最優先です。木製は温かみがあり握り心地も良いのですが、濡れた手で触ると滑りやすい場合もあります。樹脂製は滑りにくく、冬でも冷たくないのでおすすめですよ。色は壁と同系色にすると目立ちませんが、あえてコントラストをつけて視認性を高める選択肢もあります。実際に使われる方の視力や好みに合わせて選ぶといいですね。
Q介護保険の住宅改修費は何度も使えますか?
介護保険の住宅改修費は、原則として一生涯で20万円が上限です。ただし、要介護度が3段階以上上がった場合や、転居した場合は、再度20万円まで利用できるんですよ。複数箇所を一度に工事する必要はなく、必要に応じて何回かに分けて使うこともできます。ただし、合計で20万円を超えないように計画することが大切ですね。
Q車椅子は使わないのですが、廊下幅の拡張は必要ですか?
車椅子を使わない場合でも、歩行器や杖を使う可能性がありますよね。また、将来的に介助が必要になった時のことも考えると、ある程度の幅は確保しておいた方が安心です。最低でも80cm以上、できれば90cm以上あると、介助者が隣で支えながら歩くこともできます。既存住宅で廊下幅の拡張が難しい場合は、動線上の障害物を減らすだけでも使いやすさは向上しますよ。
Q照明のリフォームだけでも介護保険は使えますか?
残念ながら、照明設備の改修は介護保険の住宅改修費の対象外なんです。ただし、飯能市の住宅リフォーム事業補助制度など、自治体独自の補助金が使える場合もあります。転倒防止という観点からは、照明の改善も非常に重要なので、他の工事と合わせて計画されることをおすすめしますね。
Q段差解消の工事中、家にいる必要はありますか?
工事の進行状況を確認したり、職人からの質問に答えたりする必要があるので、できればご在宅いただくことをおすすめします。ただし、お仕事などでどうしても不在になる場合は、事前にご相談いただければ、鍵のお預かりなども対応させていただきますよ。工事完了時の立ち会い確認だけは、できるだけお願いしたいですね。
Qリフォーム後のメンテナンスは必要ですか?
手すりのネジの緩みや、床材の状態など、定期的なチェックは必要です。特に手すりは命を預ける大切な設備なので、年に1〜2回は取り付け部分を確認していただきたいですね。私たちオオツキでは、工事後の定期点検サービスもご用意していますので、お気軽にご相談ください。
Q工事費用の支払い時期はいつですか?
一般的には、工事完了後に一括でお支払いいただくケースが多いです。ただし、介護保険の住宅改修費を利用する場合、いったん全額を業者に支払った後、自治体から補助金が支給される償還払いという方法が基本となります。資金繰りが心配な場合は、受領委任払い制度が使えるかどうか、ケアマネージャーや自治体に確認されることをおすすめしますね。
終わりに
廊下のバリアフリーリフォームは、ご家族の安全と安心を守る大切な投資です。わずかな段差の解消や手すりの設置だけでも、転倒リスクは大幅に減らせるんですよ。介護保険や自治体の補助金を上手に活用しながら、早めの対策を検討されてはいかがでしょうか?
埼玉県飯能市で廊下のバリアフリーリフォームをお考えなら、株式会社オオツキ(埼玉県飯能市川寺1104番地、TEL:0429735175、https://iohtsuki.jp/)にお気軽にご相談くださいね。経験豊富なスタッフが、お客様の生活スタイルに合わせた最適なプランをご提案させていただきますだきます。